自由性が高い!荷捌きテントはこのように使う【まとめ】
2023.04.20
2024.4.19
荷捌き(にさばき)テントがどのようなものでどのようなシーンで使われるのか、関東圏の工場経営者の方々などは正しく理解していらっしゃるでしょうか。
自分の工場において、荷捌きテントが効果を最大限に発揮してくれるために、担当者が荷捌きテントについての間違いのない知識が必要です。
荷捌きテントを、テント倉庫と同じモノであるという理解をしている方々もいます。
実際に荷捌きテントは、テント倉庫の種類の一つであるため大きな間違いということではありません。しかし、テント倉庫と荷捌きテントには違いもあります。
そこをしっかり抑えておくことで、必要とされる場所に荷捌きテントを建築する適切な判断力を身に着けることができます。
テント倉庫であったり、荷捌きテントの場合、膜建築物について定めている法令「国土交通省告示」を確認する必要があります。国土交通省告示は、一般の建築物と同様の扱いがされるよう基準を定めたものです。
また、テント倉庫の場合は「国土交通省告示667号」が適応し、667号には緩和処置があります。
一方で荷捌きテントの場合は、国土交通省告示666号となり667号の緩和措置がありません。
今回、
・国土交通省告示667号・666号
・荷捌き場に荷捌きテントがあると便利
・荷捌きテントのメリット
について解説します。
目次
テント倉庫の場合国土交通省告示667号の緩和措置がある
テント倉庫、荷捌きテントの場合、膜建築物について定める法令「国土交通省告示」をチェックします。国土交通省告示は、一般の建築物と同様の扱いがされるよう基準を定めています。
一般の建築物と同様の扱いとなりますが、国土交通省告示第667号の提示する条件を満たしているのであれば緩和処置が適応されます。
しかし、荷捌きテントの場合は、国土交通省告示666号が適応され緩和措置がありません。
緩和措置を受けることができれば、構造計算書の妥当性に関しての適合性判定(*ピアチェック)(*構造専門の技術者に構造計算書の妥当性をチェックさせるシステム)が不要となります。よって、緩和対象であるテント倉庫は一般建築物と比較して低コスト&短工期を実現することができます。
ただし、国土交通省告示667号では、テント倉庫の使い方を倉庫限定としています。
緩和措置を受けるためには平屋建てで、延べ面積が1,000㎡以下であることが条件です。軒高5m以下。屋根の形状は、切妻、片流れ、円弧屋根。大臣認定を受けている倉庫用の膜材を使用します。
荷捌きテントの場合は、国土交通省告示666号が適応
荷捌きテントは、国土交通省告示第666号においては膜構造の建築物とされ、国土交通省告示第667号にあてはまらない建築物などの法規となります。
建物の高さは、13m以下。(構造計算により確認すれば13m越えもOKです)床延べ面積は1,000㎡以下。(構造計算により確認すれば3000㎡まで緩和OK)
屋根の形状は切妻、片流れ、円弧屋根。大臣認定を受けたA種膜材(テフロン膜など)B種膜材(ガラス繊維入り不燃膜など)C種膜材(防炎膜)を使用。
荷捌きテントを建築しようと思っている方々は、国土交通省告示第666号のルールに従い行動することになり緩和措置は受けることができません。テント倉庫の場合は、667号の緩和を受けるために倉庫限定という使い方しかできなくなってしまうのですが、逆に荷捌きテントにはもっと幅広いフレキシィブルな用途の発想を考えることができます。
業務をもっと効率よく行うために、経営者の方々がテント倉庫を建築することはとてもいいアイデアです。しかし、荷捌きテントの選択肢の方がもっとあれこれ効率アップにつながる使い方を見つけることができるかもしれません。
さらに、テント倉庫にプラスして荷捌きテントを建築する方針によって、万全の業務スタイルを構築することができるのではないでしょうか。
いま、工場経営者の方々などに問われているのは、既成概念にいつまでもしがみつく姿勢ではなく、柔軟的に臨機応変態勢を切り替えるスピリットの方です。
荷捌き場に荷捌きテントがあると便利
荷捌き場、トラックターミナルには様々な問題が浮上しています。いま、経営者の方々がしなければならないのは、問題の洗い出しと解決策を考えることです。
現在抱えている問題とは、
・建築コストがかかってしまう
・荷捌き場やトラックターミナルの需要が高まっている
・設備の老朽化問題
などです。
荷捌き場の設備を新しくしようと思ってもやはりその時にはコストがかなりかかってしまうことになります。
コストをできるだけ抑えたいという場合には、テント倉庫の建築も含めて検討するといいでしょう。また、荷捌きテントを建築することで、荷捌き場、トラックターミナルの抱えている問題を解決することができます。
従来工法での荷捌き場用の倉庫建築よりもリーズナブル価格を実現、荷捌きテント、上屋テントは軽量素材を使用するため脆弱の地盤でも改良は必要ありません。軽量鉄骨で骨組みを作って、天井部であったり側面にシートを張れば完了!即荷捌きの作業に入ることができます。
荷捌きテントのメリットとは
荷捌きテントを導入することで、工場経営者の方々にとってもたらされるメリットについて解説します。
・様々な用途で使える
・広々とした開放的な印象がある
・作業効率を格段アップ
・自由性の高さ
・簡単に建築できる
様々な用途で使える
荷捌きテントの場合、基本使い方は荷捌きの場所として利用します。しかし、上屋テント=荷捌きテントである解釈の場合もあり、大きな意味では雨除けであったり日よけのための道具です。スポーツ施設、イベント会場、公園のステージ、保育園の園庭……など様々な用途に現在使用されています。荷捌きテント(上屋テント)に注目しておくことで、今後プラスαの使い方を発想することができるかもしれません。
広々とした開放的な印象がある
また、荷捌きテントは壁を省くことができるため、広々とした開放的な印象があります。ある程度の高さをキープしておく必要がありますが、大型トラックであったりフォークリフトもスムーズに出入りが自由です。
作業効率を格段アップ
担当者の方々が荷捌きテントを建築することで、ローコストで作業効率アップを実現することができます。
大型トラック、フォークリフトの出入りも可能、積み荷をほとんど濡らさないで搬入、搬出することができます。
自由性の高さ
荷捌きテントのメリットは、自由性の高さにあります。
テント倉庫の場合、使い方は倉庫限定ということになりますが、荷捌きテントの場合は、使いみちは基本自由です。
荷捌きという名前がついているから、荷捌き場にしか建築できないものだという理解をしてしまうこともあるかもしれません。しかし実際にはそうではなく、荷捌き倉庫=上屋テントであるため雨風を避けるためにどこでも建築することができます。
日差しを遮断したいと思ったときには一方だけUVシートを使用したり、光を通さない壁を設置することもできます。
また、荷捌きテントに開閉式のカーテンを設置している方々もいます。開閉式のカーテンを設置すれば、天候に合わせ開閉でき、より作業のしやすい良い環境を作ることができます。
簡単に建築できる
荷捌きテントには、杭工事が必要ありません。よってちょっと地盤が弱い……と思える場所でも建築をすることが可能です。
今まで持てあましていた変形地でも荷捌きテントであれば有効的に活用することができます。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、
・国土交通省告示667号の緩和措置
・荷捌き場に荷捌きテントがあると便利
・荷捌きテントのメリット
についてまとめました。
テント倉庫の場合は「国土交通省告示667号」が適応し緩和処置がありますが、テントの場合は666号となり緩和措置がありません。
一方で国土交通省告示667号では、テント倉庫の使い方を倉庫限定としています。荷捌きテントは国土交通省告示667号にあてはまらないためアイデア次第様々な使い方を考えることができます。
荷捌きテントを選ぶメリットは、
・様々な用途で使える
・広々とした開放的な印象がある
・作業効率が格段アップする
・自由に使える
・簡単に建築できる
ことです。
荷捌きテントが効果を最大限に発揮するために荷捌きテントについての知識が必要です。
また、荷捌きテントの導入によってテント倉庫以上、様々なフレキシィブルな使い方をすることができるようになります。