トラック用シートの用途・形状・素材を解説

2024.02.20

2024.4.19

現在、トラックやダンプ用のテント・シート購入を検討している方々もいらっしゃることでしょう。

トラックやダンプ用のテント・シートにも様々な形状があります。

まずは、どのようなテント・シートがあるのかを知って、それぞれ経営者などが求めているニーズにあったタイプを選ぶことが大事です。

トラックのセンターシートとは

一般的にトラック用シートと言われる物には、センターシート・幌・平シート等がありますが、トラックやダンプにおいてテント・シートは、このような使われ方もしています。「センターシート」とは、ウィング車の中央部分、蝶番(ちょうつがい)のような部分に取り付けられるシートのことです。

ウィング車は、箱の上部分が開閉する車です。ウイングを開くことで、フォークリフトを使ってでも手作業でも荷物を載せることができます。荷物の積み下ろしが楽になり、作業を効率アップできるのがウイング車の大きな魅力です。

また、ウイング車の荷室は密閉した空間となるため、積荷の汚れ、破損、盗難の防止にも役立てることができます。

センターシートは、蝶番部分からホコリであったり、雨水が侵入することを防ぐために取り付けられています。普段、ウィング車を私達が見るのは横からであるため、センターシートがあること自体気づかなかったという方々もいらっしゃるのかもしれませんが、センターシートはウイング車の中でとても大事な役割を担っています。

センターシートが痛む原因

センターシートは、ウィング車が活躍するのと同様にして日常でフル稼働しています。

紫外線をもろに受けてしまうことであったり、ウィングの開閉を何年も継続して行うことで、穴が開いてしまったり、破れてしまうことはどうしても避けられません。

破損した部分をそのまま放置しておくことで、雨が庫内に浸透してきてしまい、大事に扱わなければならない積荷が濡れてしまって駄目になってしまう可能性があります。

ですから、センターシートの定期的点検であったり、張替作業は意識しなければならないポイントです。

センターシートの張替作業の流れ

センターシートの張替作業の流れは、以下のような感じです。

まずは、老朽化したセンターシートを外す作業からです。それひとつの作業も決して簡単ではなく、足場を組み、トラックの天井に上がり、安全性を確保し行います。

古くなったセンターシートを外し、新しいシートを取り付けしていきます。

新しいセンターシートをキレイに取り付けするためには、周囲の汚れを念入りに取り除くことも大事な作業です。

生地は、強度のある厚手の生地を使用します。

トラック後方部のシートは特に剝がれやすくなるため、リベットでしっかり固定していきます。走行している最中にシートが剥がれてしまわないよう、強度をチェックしながら慎重に取り付けなければなりません。

すき間からの雨水の浸入を防ぐため、コーキング材で埋めていきます。

古いシートの取外しから施工が完了するまで2日間程度で作業を終了させることができます。

センターシートはアフターフォローも大事

センターシートは、このような感じでどうしても劣化が避けられない部分であるため、センターシートを取り付けた後でも、アフターフォローが大事です。

センターシートの修理を依頼する場合にも、アフターフォローが充実している業者に依頼をするといいでしょう。

トラックの幌(ほろ)とは

幌(ほろ)とは、風や雨、日射、ホコリを避けるためにトラックやダンプにかけるテントのことです。

トラックで一番一般的なものは、「平ボディ」です。周囲をアオリと呼ぶ、金属製の板で囲い、天井のない荷台です。天井が存在しないため、いろいろな荷物を載せることができ、汎用性が高いのですが、悪天候の場合には荷物が濡れてしまうため幌などが必要となります。

トラックの幌にも、いろいろなタイプがあるので、あらかじめ知っておくといいでしょう。

トラックの幌の種類

トラックの幌は、全体を覆うだけでなく、上部だけでも対応することができます。ハトメの位置やシートのサイズなど、お客様のリクエストに合わせた商品をオーダーメイドすることができます。

また、カーテン式のトラック幌の施工事例もあります。カーテン式以外にも、フレームに被せるような固定タイプ、巻き上げ式などのタイプがあります。

3面カーテンの幌は、どこからでも荷物を積み入れ、積み出しができ、作業効率をアップさせることができます。

トラックの平シートとは

平シートは、長方形の形をしているごく一般的なテント・シートです。周囲を折り返し、縫製、ハトメ加工をします。

平シート取り付けのポイント

平シートを選ぶときには、まずはトラックの荷台のサイズ、また、積荷の大きさに合ったものを選ぶことが大事です。

そもそもテント自体に重さがあるため、必要以上のものを購入してしまうことで、扱いにくい……と感じてしまうことでしょう。また、サイズが小さいモノを選んでしまえば、役に立たず、買い替えが必要になってしまうかもしれません。そこで、メジャーでしっかり採寸し、確実なテントを選びたいものです。

また、平シートには、フラット掛けタイプであったり、積荷に合わせるタイプ、前広がりのトラックシートなどがあります。

トラックやダンプのテント・シートに使われている生地について

幌の目的は、荷物を雨、風、日光から守ることにあります。ですから、幌に使用される生地は、可能な限り丈夫で、かつ、劣化しにくいものであることが要求されます。

現在、トラックの幌として使用されている主だった生地は、「帆布」です。帆布は、そのままの意味で、船の「帆」にも使われた歴史があり、その丈夫さは保証済みと言っていいでしょう。また、帆布は糸を平織りし、作った厚手の織物であることが前提となります。

平織りは、生地の織り方のひとつで、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交差して作られていきます。交差する点が多数あるため、硬くて耐久性のある生地に仕上げることができます。通気性もよく、防水効果も期待できるため、幌として使うのに充分適した素材です。

帆布の種類

帆布は数種類に分類することができます。

綿

ごく身近なのは、「綿」で織られた帆布です。通気性や撥水性があることから、バッグなどにもよく使用されています。

リネン

「リネン」で作られた帆布は、吸水性と速乾性があり、サラサラした状態を維持することができます。

エステル帆布

ポリエステルも、帆布の素材としてよく使用されています。防水性、防カビ性、耐久性に優れた素材です。

以前は綿の帆布を使用することが一般的だったのですが、最近ではポリエステル素材(ポリ塩化ビニルをコーティング)で作られた「エステル帆布」が使われるようになりました。

エステル帆布の最大の特徴は、丈夫であり、かつ、長期的に使用することに適している素材であることです。防水性、耐候性や耐摩耗性、防カビ性などに優れているため、日々天候の影響を大きく受けながら、大事な荷物を大切に守り走行するトラックやダンプの荷台を保護するのに適した素材と言っていいでしょう。

ターポリン

「ターポリン」は、ポリエステル繊維の生地に合成樹脂を混合し作られた生地です。防水性が高く、汚れに強いことを特徴としてあげることができます。エステル帆布と比較して強度は若干弱いですが、価格がリーズナブルであるため、最近はよく使用される傾向があります。

ポリエチレン

他には、レジャーシーンでよく見かけるブルーシートと同様の素材である「ポリエチレン」が使用されることもあります。ポリエチレンは、耐久性に対して言えば他の素材と比較してかなり落ちてしまうのですが。しかし、ポリエチレンの素材は、とても軽く、価格がリーズナブルであることから需要があります。

帆布の需要は?

それぞれ生地の種類であったり素材によって耐用年数は違ってきます。長いものを選びたいと思えばエステル帆布で、おおよそ5年程度の耐用年数です。また、ターポリンはおおよそ3年、ポリエチレンは、3~6カ月程度で買い替えの時期が来ます。

まとめ

いかがでしょうか。今回は、トラックやダンプで使われているテント・シートについて解説しました。

テント倉庫同様にして、工場経営者、担当者の方々にとって、トラックのテント・シートもなくてはならないものではないでしょうか。

何よりも大事にしなければならないのは積荷です。衝撃から守ることも大事ですが、雨や風などの被害から守ることも大事です。

また、テント・シートはずっと使用し続けることで老朽化による破れなどはどうしても起こるものです。そのような時のことも想定して、アフターフォローの対応をしっかりしてくれている業者を選ぶといいでしょう。

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