スライドテントのメリットとデメリットを解説
2023.07.20
2024.4.19
スライドテントを設置したいけど、スライドテントがどのようなテント倉庫なのかまだよくわからないという工場を経営する方々は少なくありません。
今回は、そのような方々のためスライドテントのメリット・デメリットを整理して解説します。
この記事では、
・スライドテントのメリット
・スライドテントのデメリット
・求めているのは本当にスライドテントなのか考察
について知ることができます。
目次
スライドテントのメリット
スライドテントのメリットは以下の通りです。
・短工期で使用することができる
・低コストで実現することができる
・修繕がしやすい
・スライドテントなら増設も簡単
・必要なくなれば簡単に解体することができる
・サイズを伸縮することができる
短工期で使用することができる
スライドテントの大きなメリットは、短い期間で工事を終了、即使用することができることです。
基本的にスライドテントは、鉄骨を組み立てし、その上からシートを張れば完成させることができます。他の建築物と比較しても圧倒的に簡易型建築ということができます。
「利益率を高めるために早急にテント倉庫を欲している」というニーズにもしっかり答えてくれる。それがスライドテントのメリットです。
低コストで実現することができる
また、スライドテントのメリットは、低コストで設置を実現できることです。
工期を短く済ますことができるということは、それだけ人件費も浮かせることを意味します。
さらにスライドテントは簡易型建築であるため、構造がいたってシンプルです。必要とされる部品が少なく材料費を浮かせることができるのも、低コストを実現する大きな要因です。
実際問題、費用がかかってしまうから倉庫建築の決断を躊躇している工場経営者の方々もいらっしゃることでしょう。そのような場合、スライドテントも選択肢のひとつに入れて検討してみるといいでしょう。
修繕がしやすい
スライドテントを写真などみて導入を検討していると、スライドテントの膜で本当に内部を守ることができのか不安になる方々もいます。
しかし、スライドテントの使用している膜材は想像している以上丈夫なので導入してもきっと満足していただけることでしょう。
また、スライドテントの膜は修繕がしやすいと言ったメリットもあげることができます。
スライドテントは簡易型建築であるため、膜材も破れたり、穴が開いてしまったりということはあります。ただし破れてしまったとしてもシールを貼るだけの処置で簡単に修繕することができます。
スライドテントなら増設も簡単
スライドテントはシンプルなメカニズムであるため、もっと広くしたいという工場経営者のリクエストにも容易に答えることができます。
もちろん普通の建築物であれば、増設しようと思えば大々的な工事が入ることになります。スライドテントであれば、気軽な姿勢で再工事を終了させることが可能です。
増設したいけど構造上、また立地条件などの問題でできないことがありますが、スライドテントであれば、そのような問題も起こりにくいです。
必要なくなれば簡単に解体することができる
スライドテントを導入することで、もう必要がなくなったという場合には、シートを剥がし、鉄骨の骨組みを解体するという作業だけで片付けてしまうことができます。
サイズを伸縮することができる
スライドテント(スライドタイプのテント)はサイズを伸縮することができるため、荷量に変化がある場合でもスペース空間をかなり有効活用することができます。
テント倉庫を今必要としているけど、固定タイプなら作業の流れで使用しないこともある……という場合スライドテント設置を検討されるといいでしょう。
スライドテントは、一時的である荷物の保管場所であったり、臨時の作業スペース……と言った柔軟な運用が可能です。
畳んだり、移動させることで、クレーンなどによる荷物の搬入や搬出も行うことができます。 大型荷物の取り扱いが簡単になり作業効率アップに貢献してくれます。
また、移動式タイプのテントは、移動することができるため、決められた土地サイズを最大限に利用することができます。
スライドテントのデメリット
一方でスライドテントの設置には以下のようなデメリットもあります。
・維持費がかかってしまう
・高さに対してはそれほど期待できない
・災害の被害も心配
維持費がかかってしまう
スライドテントは、他の建築物と比較してコストが安いメリットがあります。しかし維持費の方はかかってしまうことはデメリットとしてあげることができます。
導入しようと思っている工場担当、経営者の方々も最初にテント倉庫で使用されるシートの寿命はおおよそ10年前後であるということも頭に入れておく必要があります。つまり、テント倉庫は時期が来たらその都度取り換えをしなければなりません。
シートの張り替えコストもコスト自体は低めですが、最初に頭に入れておかないと想定外の痛い出費だと思ってしまうことでしょう。
また、何度も張り替えをすることによってコストも嵩んでしまうことになります。
高さに対してはそれほど期待できない
スライドテントは、高いものに対しては実現が難しいデメリットがあります。
高さを要求してしまうことで不安定さが出でしまい耐久性の方に問題が出てきてしまうため、スライドテントは、ほとんどが平屋止まりです。
二階以上の建築物を求めている方々は、スライドテントではなく他の建築を検討するといいでしょう。
災害の被害も心配
いくら簡易型建築と言っても、日本は災害が多い国であるため耐久性の問題はしっかりクリアする必要があります。
しかし、スライドテントに目を向ければ、他の建築物と比較しても豪雨であったり、台風と言った災害の影響は受けやすいデメリットがあります。
ただコストが安いからスライドテントに目を向けるというのではなく、自然被害のことも考慮しリスクの高いエリアではスライドテントでないものを建築する姿勢も必要です。
ただし、それでもスライドテンの場合、シートが飛んでしまったり、破損してしまった場合、修繕は比較的簡単に行うことができます。
求めているのは本当にスライドテントなのか考察
現在、テント倉庫を導入しようと思っている工場経営者の方々は、まずは「なぜテント倉庫を欲しているのか」目的を明確にさせる必要があります。
そうしないと作業効率がアップするはずのテント倉庫が、期待外れの結果になってしまうかもしれません。
テント倉庫にはスライドテント以外に、
・固定式テント倉庫
・上屋荷捌テント倉庫
の選択肢があります。
実際によく考察したところ、本当に求めていたのはスライドテントではなかったということもあります。
固定式テント倉庫
固定式テント倉庫は、固定、かつ屋根とすべての面に壁があります。すべての面に生地があるため、雨であったり風、外気を防ぐことができます。
商品、材料、金型と言ったものの保管、機械を保護など考えている方々に向いています。
固定式テント倉庫は、
・倉庫
・作業場
・機械・プラントの建屋
・スポーツ練習場
……など様々なシーンで利用されています。
上屋荷捌テント倉庫
上屋荷捌テント倉庫は、固定式で、天井面だけにシートが張られた、側面の全部、or側面のいずれかが開放されているタイプのテントです。
上屋荷捌テント倉庫は側面に壁がないことが特徴であり、トラックを乗り入れして荷降ろし、積み込みの場所として利用することができます。
また、屋根があることで、雨、雪の日でも荷物、人が濡れないで作業を行うことができます。暑い季節も炎天下での作業をしなくてOK、作業環境の改善に役立てることができます。
上屋荷捌テント倉庫は、トラックからの荷下ろしや積み込み場所として利用されています。
スライドテント
スライドタイプのテント倉庫は、固定式テント倉庫に属しますが、奥行にレールを敷設、軌道上をジャバラ状に伸縮できる機能がプラスα付いています。
スライドタイプのテント倉庫は使用しない時は畳み小さくすることができ、使用するときは伸ばして使うことができます。敷地スペースを柔軟性のある使い方をしたいという方々におすすめです。
スライドタイプのテント倉庫は、敷地スペースを有効的に使用したい、大きな荷物、長い荷物の移動に困っているという方々におすすめです。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、スライドテントのメリット・デメリットについて解説しました。
スライドテントには、
・短工期で使用することができる
・低コストで実現することができる
・修繕がしやすい……と言ったメリットがあります。
しかし、一方ではデメリットがあることも注意しなければならないポイントです。
また、現在、求めているものが本当にスライドテントなのか再度考えることも大事です。
・固定式テント倉庫
・上屋荷捌テント倉庫
も含め、自社の工場にどのようなテント倉庫がメリットをもたらすのかを検討してみましょう。