【まとめ】スライドテントとはどのようなテントなのか
2023.10.20
2024.4.19
工場経営者であったり、担当者の方々が効率のいい業務を行うためにスライドテントを建設することとはかなり有効的手段です。
ただし、業務を運営する上で本当に利用価値が存在しているのはスライドテントではなく、他のモノである可能性もあります。
それぞれ企業で、一番の効率性を目指す上でスライドテントがどのような機能性のあるテントであるのかを正しく理解する必要があります。
・スライドテントとは メリットとデメリット
・スライドテントは建築確認申請が必要なのか?
・移動式タイプのテント倉庫とは
・開閉式タイプのテント倉庫とは
・スライドテントはこのような人たちにおすすめしたい
について再確認しておきましょう。
目次
スライドテントとは メリットとデメリット
スライドタイプのテント倉庫は倉庫自体に伸縮機能がついていて、伸縮する様がヘビの腹部に似ていることから、「蛇腹(ジャバラ)式テント」とも呼ばれることがあります。
利用したいときに伸ばしてテント倉庫として有効的に活用することができ、使わないときにはコンパクトに畳むことが可能です。
スライドテントのメリット
スライドテントのメリットはなんと言ってもサイズをコンパクトに収縮できることです。固定タイプであれば、作業の流れから現在必要でない……というケースで「テント倉庫は融通がきかない……」と感じる方々もいるのではないでしょうか。
スライドテントは、スペース空間をかなり有効的に使えることがメリットであり、コンパクトに収縮することでクレーンを使った搬入も楽々行なうことができます。
もちろんスライドテントのメリットはただそれだけではありません。スライドテントは鉄骨を組み立て、その上からシートを張り完成する簡易型倉庫であるため、使いたいと思うときに短期間で工事を終了させることができ、即使うことができます。
また、スライドテントは、リーズナブル価格で建設が可能です。実際には倉庫はコストがかかってしまうから建設をあきらめている、という担当者の方々もいらっしゃることでしょう。スライドテントであれば、もっと気軽に導入することができます。
さらに、スライドテントは、シンプルな構造であるため、「もっと広くしたい」と言った担当者の要求に答えることが可能です。そして、「もう必要なくなった……」という場合にはシートを剥がし、鉄骨の骨組みを解体する作業だけで簡単に片づけることができます。
スライドテントのデメリット
一方でスライドテントを導入しようと考える担当者は、デメリットについても理解し総合的判断をする必要があります。
安いからスライドテントを建設しようと思っている方々も多くいる中で、スライドテントは維持費にお金がかかってしまうことも知っておく必要があります。
テント倉庫にはシートが使われることになりますが、シートの寿命は10年程度です。
シートの張り替えにかかるコストはそれ程高い訳ではありませんが、担当する方々は最初に頭に入れて計画しないことには、あとあと裏切られた気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
また、スライドテントはそれ程高さの要求には答えることができません。高さを求めてしまうことで耐久性に問題が出てきてしまうからです。
さらに言えば、スライドテントには、やはり簡易型であるため台風被害の不安もあります。
移動式タイプのテント倉庫とは
工場担当者によってはスライドテントではなく、
・移動式テント
・開閉式テント
と言ったテントの方に馴染みがあるかもしれません。
それぞれ似ていますが、全く同じものではなく微妙に違いがあるのでしっかり区別することも大事です。
移動式タイプのテント倉庫は、テント倉庫自体にキャスターが付いていて、テント倉庫をそのまま移動させることができます。
移動式タイプのテント倉庫は、保管場所を決めたくないという方々に大きな利用価値があります。
キャスターが付いている移動式テントはテントが大きくなるほど重量が増すことになり、大きな規模の移動式テントは建てることが難しい場合があります。
開閉式タイプのテント倉庫とは
開閉式タイプのテント倉庫は、屋根部分に設置されたシートを開閉することができるテント倉庫のことを言います。
天候や気候に合わせ、屋根を閉めたり開けたりすることができるため快適な環境で作業を行うことができます。
開閉式タイプのテントは工場で利用されるだけでなく、オシャレなテラス席のあるカフェやレストランでも有効利用されています。
開閉する方法は、
・レール式
・ワイヤー式
・電動式
・手動式
など様々な方法があります。あらかじめ予算や設置環境を熟考し決めるようにしてください。
スライドテントはこのような人たちにおすすめしたい
スライドテントを設置することがおすすめなのは、
・敷地が広くないため使用しないときにはコンパクトに畳んでおきたい
・重量物を保管することがある
・短期間で建設したい
・コストを安くしたい
と考える人たちです。このような方々はぜひスライドテントの建設を検討ください。
スライドテントは建築確認申請が必要なのか?
建築基準法の定義では、建築物は全部「土地に定着する工作物のうち屋根及び柱もしくは壁を有するもの」と明確化されています。
そのような言い方をすれば、土地に定着していないモノに対しては建築物ではないという言い方が成り立ってしまうことになりますが……。
それでは、伸縮するスライドテントの場合は建築物に該当するのでしょうか。
移動式タイプのテントの場合キャスターによる移動が可能であることを前提として製造しているので、「建築確認申請は必要ありません」という触れ込みで販売されていることがあります。
その触れ込みを鵜呑みにして、「全部のテント倉庫が建築確認申請は必要ないのでは……」と解釈する方々がいますが、そこには間違いがあるので注意が必要です。
常設使用が認められるような使い方をしている場合、使用している実態によって建築物であると判断されることになり、建築確認申請が必要となります。
移動することが可能な温室、キャスターがついているテント、移動でき、開放性があるモノに対しては建築物と見なさないでも問題ありません。しかし、居住、作業、集会、娯楽、また物品の陳列や保管、その他の屋内的用途のために使用しているのであれば建築物に該当すると判断される可能性があります。
確認申請時ほとんどが設計図書によって進行するため、「可動式」と記載することで、「建築物ではない」と判断される可能性があります。しかし、あとあと使用実態があきらかになって、「建築物である」と指摘を受けるケースも少なくありません。
実際には建築物か否か法律で具体的に明文化されていないため判断が難しい面もあります。ですから、特定行政庁ごとの取扱いをその都度チェックすることも必要です。
「開閉式タイプのテント倉庫」はどう扱えばいいのでしょうか。
フレームにシート状のテントを張る上屋の場合建築物に該当するという見解が主流ですが、プールテントなどを例にあげ、シートはシーズンごと取り外しするから常設ではないから建築物ではないという主張もおこることがあります。
ただし、スライド開閉式部は開口部ではなく屋根そのものであるという解釈が一般的となっています。こちらも最終的には使用実態によって特定行政庁から結論が下され従うことになります。
まとめ
いかがでしょうか。今回は、スライドテントがどのようなテントであるのか再度まとめました。
使用しないときはコンパクトに収縮したいと考えるのなら、真っ先にスライドテントの導入を検討するといいでしょう。
また、スライドテントであれば短期間で工事を終了させ、即仕様することができます。さらにリーズナブル価格であるため気軽に建設を考えることができます。
あまりにも気軽に利用できるため、「スライドテントは建築物ではないのではないか……」と判断する方々もいますが、そのあたりのことは慎重に対応する必要があります。
また、スライドテント以外、移動式タイプや開閉式タイプの選択肢も含めて検討することをおすすめします。